長期金利上昇の「地鳴り」

イージーマネー収縮の予兆か。中国が黙って米国債売り。「池の中のクジラ」となったファンドがのたうつ。

2007年8月号 COVER STORY [水脈ウォッチャー]

安倍内閣はタガが外れたのか。スキャンダルの火砕流で隠れてしまったが、山本有二金融担当相の“無神経発言”にも鳥肌が立った。6月29日の閣議後会見で、外貨準備の運用多様化について「民間主導の市場で、公的部門がどの程度関与が可能であるか、ベストポイント(最適点)を探ることが何より肝心だ」と述べ、慎重な表現ながら外準の積極運用と分散投資を示唆した。驚いたのは財務省。尾身幸次財務相は同日「安全性と流動性の確保が絶対に必要」と火消しに躍起になった。無理もない。10年前の97年6月、アジア通貨危機の直前に当時の橋本龍太郎首相が「米国債を売りたい衝動に駆られたことがある」と発言し国債相場が急落(長期金利上昇)、ワシントンの逆鱗に触れたからだ。

「謎」は消えたが新たなコナンドラム

いま日本の外準は9136億ドル(6月末現在)と中国に次ぐ世界第2位。大半を米国債で運用しているから、日本が売れば米国債相場は ………

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