2007年8月号 連載 [人事 HUMAN FACTOR]
五味広文金融庁長官(1972年大蔵省入省)が退任し、10日付で佐藤隆文監督局長(73年同)が新長官に就任した。昇格は既定路線の半面、庁内外で五味氏と一緒に退任とみられていた三国谷勝範総務企画局長(74年同)が留任したため、霞が関や金融界から「『人事序列』に異変が起きるかもしれない」との観測が出ている。五味、佐藤両氏と新監督局長の西原政雄氏(75年同)は検査・監督に精通した金融庁の「本流」で、「ポスト佐藤は西原」(金融庁幹部)が衆目の一致するところ。市場ルールの整備や永田町対策を担ってきた三国谷氏は今年で退き、「西原長官路線」が固まるとの見方が専らだった。国会答弁では掴みどころがない三国谷氏だが、実は「永田町の受けが良い」(経済官庁筋)。金融機関を容赦なく処分した佐藤氏の昇格には、与党内に異論があり、三国谷氏の留任を求める声が上がっていた。三国谷氏が ………
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