2007年8月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
反靖国神社勢力が全国展開した小泉靖国参拝訴訟は今春、原告敗訴の最高裁判決が出揃い、決着したが、今度は公有地にある祠などが訴訟の標的にされている。「公有地内の神社が合憲なら、靖国神社の境内を国有化できる。国家神道の復活が避けられない」との言い分だ。たとえば北海道砂川市の空知太(そらちぶと)神社。この地方最古の神社で、明治の開拓者たちは必ず参拝したとされる。戦後、隣接する小学校の拡張計画で移転し、地権者が固定資産税などの負担を免れるため、砂川町(当時)に寄付、代わりに無償使用が認められてきた。宗教法人ではなく、町内会が管理してきたのだが、札幌高裁は6月末、一審に続いて、市有地からの撤去を求める違憲判決を言い渡した。同様の裁判は長野・信州大学構内の神社についてもあり、北海道では他社に波及する懸念もある。明治維新後、全国の社寺境内地が国有化され ………
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