ワンマン頭取に潰されかけた地元企業から泣訴が続出。金融庁はいつまで放置するのか。
2007年8月号 BUSINESS
地域経済を支えるべき銀行がサラ金まがいの取り立てで企業を痛めつけ、おいしいところは創業家のファミリー企業が吸い上げる――。今の日本で、こんな所業が罷り通るとは想像できないが、福井県では信じ難いことが起こっている。「関西の奥座敷」と呼ばれ、福井県屈指の温泉街である芦原温泉。そこに、今年3月の能登半島地震で打撃を受けながらも、再生を目指す旅館さつき荘がある。さつき荘は福井銀行に翻弄され続けた。バブル経済末期の1991年に、銀行主導で設備投資をしたのが躓きのもとだった。客室のみならず、厨房や事務所など不要不急の施設に大金をはたいてしまった。その後は福井銀行のOBを経理部長として受け入れ、同行が処分に困っていた遊休地230坪を8千万円で引き取った。1800万円したゴルフ会員権の強制割り当てに応じ、ローンまで組んだ。福井銀行からのピーク時の借り入れは10億円。何と ………
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