外交に明確な言葉を与える

『自由と繁栄の弧』

2007年7月号 連載 [BOOK Review]

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言(こと)霊(だま)の幸(さきは)ふ国といわれる日本で、不幸なことに最も信用されないものの一つが、政治家の操る言葉である。その政治家の演説集と聞けば、まずネコまたぎしたくなるのが本音かもしれない。にもかかわらず、麻生太郎外務大臣の『自由と繁栄の弧』を手に取ったのは、朝日新聞の記事に「麻生外相『露出』の季節」と題して、政界での存在感を意識してか、年内に3冊の本を出版とあったのがきっかけだった。あの朝日が取り上げ、あの幻冬舎が版元、ということに興味を引かれた。2005年秋、小泉内閣の外相に就任して以来の各種スピーチを主体に、寄稿やインタビュー、書き下ろしの一編も加えた演説集である。タイトルの『自由と繁栄の弧』は昨年11月、麻生氏が発表した外交構想。第1章に関係するスピーチが並べられているが、北東アジアから中央アジア、東欧と、ユーラシア大陸の周辺に位 ………

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