首相は大真面目だが、政界再編とセットでなければ実現しないほどの大テーマ。青写真が描けているのか?
2007年6月号 POLITICS [長期政権への野望]
憲法施行60年の今年、安倍晋三首相は7月の参院選に憲法改正を公約に掲げて臨む。機会あるごとに「自分の任期中に改憲を政治スケジュールに乗せていく」と強調し、改正手続きのための国民投票法も5月、成立を見た。時同じくして、首相は憲法改正の焦点となる9条の政府解釈変更へ、名うての「見直し」論者をずらりと集め、有識者懇談会もスタートさせた。選挙公約といい、まるで憲法を「親(祖父?)の敵」に見立てたような文字どおりの「総攻撃態勢」だ。改憲派陣営の大御所、中曽根康弘元首相も「改憲に正面から取り組む戦後初の本格政権」とおだてる。追い風には事欠かない。世論調査に表れた国民意識は近年、一貫して憲法改正賛成が過半数を占めている。衆議院では自民・公明両党で、改憲案の発議に必要な「院の議員の3分の2以上」を制している。米国の一部は、対北朝鮮ミサイル防衛(MD)態勢の構築 ………
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