サルコジのフランスは「治安重視」と「市場原理」

2007年6月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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5月6日に行われたフランス大統領選の決選投票で、シラク現政権の内相で右派UMP(民主運動連合)のニコラ・サルコジ氏(52)が当選した。仏初の女性大統領をめざした社会党の元環境相セゴレーヌ・ロワイヤル氏(53)に6ポイント以上の差をつけた。今回の選挙の争点は、大都市郊外などで年々悪化する治安、移民、そして雇用問題。サルコジ氏は治安取り締まりの強化、不法移民に対し容赦しない政策、そしてアメリカ型自由主義経済への傾斜を打ち出した。移民政策が極右支持者の票を集め、経済政策は起業家の支持を、また「もっと働き、もっと稼ごう」「義務と秩序」という分かりやすい価値観を示したことが、多くの人の支持を集めたといえる。ハンガリー移民の子供として初めて大統領となるサルコジ氏は2度内相を務め(02~04、05~07年)、犯罪取り締まりの成果である「数字」が、実行型政治家としての実 ………

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