「集団的自衛権行使」の疑問

2007年6月号 連載 [「軍略」探照灯 第14回]

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憲法改正を待たずに、集団的自衛権の行使を憲法解釈の変更で行えないか、を研究するための安倍総理の諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」のメンバー13人が4月25日発表された。岡崎久彦(元駐タイ大使)、北岡伸一(東大大学院教授)、葛西敬之(JR東海会長)、佐瀬昌盛(防衛大名誉教授)など集団的自衛権行使に積極的な発言をしてきた人々の揃い踏みで、歴史的愚行である米国のイラク攻撃を支持した日本のネオコンの名が並ぶ。座長の柳井俊二(前駐米大使)も4月29日の朝日新聞のインタビューで米軍の早期イラク撤退に反対している。佐藤謙(元防衛事務次官)、西元徹也(元統合幕僚会議議長)の2人は軍事常識があり、イデオロギー色は薄いが、集団的自衛権行使に面と向かって反対するとは思えず、懇談会の結論は決まっている形だ。議論の中心は4点とされる。①米国に向けて発射され ………

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