地盤沈下の名門スバル 頼みの綱は海外だけ

2007年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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富士重工業の地盤沈下が止まらない。2月に発表した2010年度までの4カ年新中期経営計画では、最終年度に800億円の連結営業利益を目標に掲げた。これは07年3月期実績の67%増という意欲的な数字。ただし、問題はその中身だ。北米と欧州での自動車事業の儲けが利益目標800億円の9割を占め、残りは航空機事業で埋める算段。航空機事業の売上高は現在600億円程度だが、米ボーイング社の新型旅客機の部品製造を担当することで10年度には1000億円を超える見込みだ。この新中計を要約すると、富士重工は欧米と航空機でしか儲けられない、つまり肝心の国内の自動車事業では利益がまったく出ないということを意味する。スバル車の売りは、独自の水平対向エンジンと4輪駆動システムが生み出す走りの良さ。加速性能と高速安定性を誇るものの、いかんせん燃費が悪い。環境対応が最も重視される昨今、スバル車は世の中 ………

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