中国「平和的台頭」の幻惑

きらびやかな外面と軍事力増強の矛盾に、混乱するほど思う壺。ソフトパワーと政治的自由の遅れを直視せよ。

2007年6月号 GLOBAL [新チャイナの定義]

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世界は実感している。中国の台頭と、それがもたらす激震を。北京、上海、深圳、広州などの大都市を見れば、どこも目をむくような斬新な建築、雲をも突き抜けんばかりの高層ビル群が林立している。大通りは間断なく車が流れ、スーパーは人波で引きも切らず、オフィスビルは高級感が漂う豪勢さ……繁栄を象徴するこうした風景は、いまや中国のショーウインドーである。しかし旅行者でなくとも、世界の隅々まで溢れる中国製品から、繁栄と台頭はまざまざと実感できる。が、中国はどうしてここまで台頭したのか、台頭の各段階に応じた責任をどう果たそうとしているのか、となると、誰も適当な解答が見当たらない。中国はいかなる国家なのか。行動の予測が困難な国――間違いなく言えるのはそれだけなのだ。中国のこの特徴は、世界に多くの不確実性をもたらしている。

声高に「冷戦思考を捨てよ」

中国はこれまで再三、「平和的台頭」(和 ………

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