任に耐えぬ斉藤「東証」社長

実は「落第」だった無為の人。世渡り上手だけで、ハゲタカが舞う証券取引所を仕切れるのか。

2007年5月号 COVER STORY [資本市場の総本山]

  • はてなブックマークに追加

3月27日、東京証券取引所の定例会見で一瞬、記者たちが鼻白んだ。すでに新聞各紙が報じた「東証次期社長に斉藤惇氏内定」と、自身の会長就任予定を正式発表した西室泰三社長に向かって、「なぜ斉藤氏が選ばれたのか、決定のプロセスをうかがいたい」と質問が飛んだのだ。「難しいですね。興味のおありになる部分は想像できますけれども、私自身、ほとんど斉藤さんとお話をしておりません。実際には指名・報酬委員長がいろんなことで話を詰めてくれたということです」事前の接触がほとんどなく、この後継人事自体は西室社長の意向ではなかったのだ。西室氏がいくら東芝出身で、兜町では外様だとはいえ、いかにも異常に見える。実は斉藤新社長は「消去法」による選択だった。首相官邸や日本経団連は、そもそも日銀の福間年勝審議委員(4月に退任)を新社長にあてたいとの意向だった。福間氏は三井物産の元 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。