安倍中東歴訪「石油乞い」は逆効果

御手洗ミッションを同行。産業振興や人材育成などへの目配りがなければ、バカにされるだけ。

2007年5月号 BUSINESS

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安倍晋三首相が、4月28日から大型連休を利用して中東5カ国を歴訪する。首相は、日本経団連の御手洗冨士夫会長に経済ミッションの派遣を要請、石油、商社、電機、金融などの業界から約100人の経済人が合流する。が、サウジアラビアなどでは、安倍首相と経済ミッションを迎える厳しい言葉が聞かれる。「いま、中東で一番バカにされるのが、石油を買いに来るだけの国だ」これに先立つ26日に安倍首相は就任後初めて訪米し、ブッシュ大統領と首脳会談を済ませた後、中東へ飛ぶ。サウジに続き中東第2の産油国であるアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ、世界一のLNG(液化天然ガス)輸出国となったカタール、そしてクウェートとエジプトを回る。石油やLNGの価格高騰で、改めて中東の重要性を認識したのだろう。だが、「資源目当て」だけでは先の言葉が突き刺さる。事態は大きく変わっているのだ。70年代の石油 ………

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