甘利カザフ訪問団が深謀遠慮の「ウラン外交」

電力、商社首脳が勢ぞろいしてアスタナ詣で。舞台裏ではロシアも巻き込む壮大な戦略提携構想。

2007年5月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

草原のネオポリス――中央アジアの大国、カザフスタンの新首都アスタナは、シベリアのステップのただなかに忽然と出現した「蜃気楼」にも見える。天山山脈山麓のアルマトイから1997年に首都を移転したが、カザフに豊富な天然資源の市況が高騰してアスタナに富が流れこみ、急激に人口が増えてきた。建築家、黒川紀章氏設計の新都心には高層建築が林立し始め、上海、ドバイに次ぐ「バブル景気」に沸いている。4月29~30日、そのアスタナに甘利明経済産業相を団長とする70人以上の日本の官民ミッションが特別機で乗り込む。10電力会社の社長級や大手商社首脳、原子力燃料成型加工会社の幹部がずらりと顔を並べた「豪華訪問団」だ。狙いはずばりウラン。甘利経産相は30日にカザフの閣僚級と会談して、新しいウラン供給・調達計画で合意する予定だ。カザフのウラン埋蔵量は世界第2位だが、現在、日本はウラン輸 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。