不在者投票導入で明暗?台湾総統選で与野党が攻防

2007年5月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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台湾の総統選が、意外なところで命運を決しかねない。中国在住の「台商」と呼ばれる台湾人の企業家やビジネスマンが不在者投票できるようになるかが焦点なのだ。これまでの総統選では不在者投票制がなかったが、今回は野党の国民党が導入を提唱。同党の試算によると、選挙当日に投票できない有権者は台湾全人口の約15%に当たる300万人。過半数が「台商」であり、現在では200万人に達している模様。とはいえ、台湾は大陸に公式機関を設置できない。大陸で不在者投票が実施できたとしても、中国当局に介入・操作されやすくなり、独立志向の民進党が不利になることは確か。国民党が不在者投票実施を提案した狙いもそこにある。陳水扁政権の与党、民進党は「売台」(台湾を売る行為)と反発している。注目されるのは中国の出方。「自国領」との建前からすれば、妨害する可能性は強い。しかし近年、「台商学 ………

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