2007年5月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
関東農政局の伊藤健一局長の処遇に霞が関の注目が集まっている。2年前、中川昭一農水相(現自民党政調会長)によって左遷された伊藤局長が中央に復帰できれば、同じく中川氏によって冷や飯を食わされた多くの官僚にも希望が生まれ、「次は自分」と固唾を呑んで見守っているからだ。伊藤氏は、1975年入省の技官。「事務官」が幅を利かす農水省で異例の出世を遂げ、通商交渉を取り仕切る「総括審議官」のポストにまで上り詰めた。しかし、英字紙に載った自らのインタビュー記事で「中川批判」が見つかったため、氏の運命は暗転。「出世街道を外れた官僚の吹きだまり」と揶揄される関東農政局に飛ばされた。有能な伊藤氏には親密な間柄の有力議員が多い。とりわけ現農水相の松岡利勝氏とは昵懇。松岡氏の農水相就任で一時、伊藤氏復権の観測が強まった。しかし、自民党3役ポストに栄転した中川氏の影響力も ………
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