2007年4月号 DEEP [ディープ・インサイド]
カネボウの前身、鐘淵紡績の「中興の祖」といわれる武藤山治(1867~1934)が、明治18(1885)年に渡米して給仕をしながら学んだパシフィック大学(カリフォルニア州ストックトン)の日本人卒業生が2月17日、東京のホテルで初の同窓会を開いた。「温情経営」で知られ、凶弾に倒れた山治の留学先は長く不明だったが、旧姓の佐久間山治の名で登録していたことが最近判明、1919年には日本の書籍購入基金を寄付していたことも明らかになった。こうした縁で、パシフィック大学は昨年11月、図書館の一角に「武藤ルーム」を設けて、「東洋道徳 雉子も鳴かずば打たれまい 西洋道徳 正しくせよ 何者も恐るるな」という山治揮毫の書や写真などを掲げている。来日したドナルド・デローザ学長は同窓会に出席、山治の孫にあたる武藤治太・大和紡績会長と吉沢建治・元東京三菱銀行副会長らと語らいながら「カネボ ………
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