個人情報保護の行き過ぎが教育現場の荒廃を招く

2007年4月号 DEEP [ディープ・インサイド]

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学校では今、個人情報保護という言葉が独り歩きしている。一部の保護者の主張によってクラス名簿が作れなかったり、学校通信に生徒の写真を掲載できないケースが多発している。ある公立中学校の校長によると、小学校からの申し送りが行われないケースが増えている。文部科学省の調査によれば学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、アスペルガー症候群など通常学級に通学しながら特別な支援を必要とする児童生徒の割合は6.3%。1クラスに平均2人前後が在籍するにもかかわらず、個人情報保護の名のもとに、こうした生徒に関する申し送りがまったく行われない事例が頻発している。このため、特段の配慮が必要な子供であるにもかかわらず、配慮と周囲の理解を表立って求めることが難しい状況にあり、障害を抱えた子供が周囲にとけこめず、いじめにあう原因になっていると指摘する。また別の公立中 ………

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