モサドの「女スパイ」が首相になる日

銃も撃てば “蜜” もある「ニキータ」。副首相兼外相の鋼の神経は、イラン空爆も辞さず。

2007年4月号 DEEP

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正真正銘の金髪、自宅の寝室の窓から見渡す地中海ほど青く透き通った瞳――ツィピ・リブニは2005年、イスラエルで2人目の女性外相に就任し、06年1月から筆頭副首相も兼務する才女である。この1月にはアジア歴訪の一環として初来日、安倍晋三首相、麻生太郎外相ら日本の政界要人と中東和平やイラン核問題などを話し合ったほか、日本外国特派員協会で記者会見にも臨んだ。だが、彼女は今もスカートやドレスのスリットから、下着に潜ませたベレッタ銃をさっと抜く方法を心得ている。泣く子も黙るイスラエルの諜報機関、モサドの工作員出身だからだ。常に140をスコアする高いIQ(知能指数)、少女時代にポーランド系ユダヤ人の父親が所有するイスラエルの農場で学んだ銃さばき、そして豊かな常識と社交性……すべて兼ね備えたリブニは、モサドの採用基準にうってつけの人材だった。モサドの養成校では、暗闇の中 ………

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