米国百八十度転回の“複雑怪奇”

2007年4月号 連載 [「軍略」探照灯 第12回]

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「北朝鮮と米国は、未解決の2国間の問題を解決し、完全な外交関係を目指すための2国間の協議を開始する。米国は、北朝鮮のテロ支援国家指定を解除する作業を開始するとともに、北朝鮮に対する対敵国通商法の適用を終了する作業を進める」 2月13日、6者協議で採択された合意文書のこの条項を読んで、私は1939年8月の「独ソ不可侵条約」の締結が日本に与えた衝撃を思い出した。 日本はドイツと36年にソ連に対抗する「日独防共協定」を結び、37年にイタリアが加わった。39年1月にはドイツが「三国同盟」を提案し、日本では陸軍がこれを推進し、海軍が反対して論争が続く中、突然ドイツは共通の仮想敵だったソ連と手を結んだのだ。検事出身で右翼団体「国本社」を組織し、イデオロギーで世界を見ていた平沼騏一郎首相は困惑し、「欧州の天地は複雑怪奇なる新情勢を生じ……」との声明を出して辞職した。 ヒ ………

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