内部統制では不祥事防げぬ

2007年4月号 連載 [隗より始めよ]

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粉飾決算、食品の衛生問題など上場企業による不祥事が続いている。こうした問題に対して「内部統制」と関連づけての発言が多いが、このような不祥事は内部統制の問題ではない。それが認識されない限り何度でも繰り返されることになる。内部統制とは経営者による会社内部への、つまり、従業員への統制であるが、経営者が加担している不祥事にはまったく効き目はない。新聞記事になるような大きな不祥事には経営者がなんらかの関与をしていると考えられる。それが黙認、あるいは「知って知らぬ振り」であろうとも同じである。法的には責任を問えないケースもあるが、実態は経営者による不祥事である。利益とは社会貢献から得られる結果であることを認識した企業理念を確立し、それに反する行為は莫大な利益をもたらそうとも許さないという態度を社長(CEO)が日頃から明確に示していれば、部下が勝手に反 ………

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