海老沢横審委員長の非常識

2007年3月号 連載 [メディアの急所]

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 横綱審議会(略称、横審)とは財団法人日本相撲協会が昭和25年5月に作った諮問機関で、力士が横綱に相応しいかどうか意見を述べるのが主な役目だ。国技の大相撲について物申す「ご意見番」と言えよう。その委員長にNHK前会長の海老沢勝二氏が就いた。前任の石橋義夫共立女子学園理事長の任期満了に伴い、委員長代行の海老沢氏が昇格したというが、誰もが首を傾げる人事だ。海老沢氏が一連の不祥事の責任を取ってNHK会長を辞任したのは2005年1月。目下の肩書は読売新聞東京本社調査研究本部顧問。渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長が、収入激減の海老沢氏を慮ったあてがい職にすぎない。 従来から横審委員はNHK会長の「当て職」であり、不祥事で会長を辞任した人物が座るポストでないことは明白だ。 かつて横審委員長は船橋聖一氏や高橋義孝氏ら相撲をこよなく愛した文化人が務めていたが、最近では ………

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