2007年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
松下電器産業による日本ビクター株売却が迷走を始めた。当初は中堅AV(音響・映像)メーカー、ケンウッドへの売却を画策。しかし、企業規模が自社の4分の1程度でしかないケンウッドへの身売りとなれば、小が大を呑み込む再編となる。プライドだけは一流のビクターにとって、これはどうしても受け入れ難い。そこで米投資ファンドのサーベラスを引き込み、MBO(経営陣による買収)を対抗案として掲げた。 ところが、こうした水面下の攻防が昨年末に表面化したため、話はややこしくなった。松下のビクター株の売却意向が周知されたことで、他の買収希望者を排除すれば、株主代表訴訟の対象にされかねなくなったのだ。このため、松下は野村証券をフィナンシャルアドバイザーとする入札を実施することとなった。 名乗りを上げたのは、欧州系投資ファンドのペルミラ、米テキサス・パシフィック・グループ ………
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