「死人に口なし」だが、ロンドンのハンターが隠匿関与の銀行リストを入手した。
2007年3月号 GLOBAL
昨年末にイラクのサダム・フセイン元大統領の死刑が執行された後、英対外諜報機関MI6が中心となって、サダムが過去25年以上にわたり、石油代金流用やイラク中央銀行からの横領で築き上げた推定125億ポンド(約3兆円)の隠し資産の行方を追う動きが活発になってきた。 サダムは処刑される直前まで、隠し資産のありかを明かせと諜報機関に迫られていた。しかし、がんとして口を割らず、今となっては「死人に口なし」である。 隠し資産の片鱗が見えたのは、イラク侵攻のあった2003年4月である。バグダッドの宮殿の一つから、米軍兵士が164個のアルミ箱に詰め込まれた総額6億5600万ドル(約787億円)の米ドル紙幣を発見したのだ。アルミ箱の近くで「ジュネーブのクレディ・スイス銀行に委託する」と書かれた現金1億ユーロ(約156億円)のユーロ札が積まれた武装車も見つかった。 アルミ箱の発見からま ………
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