ロシアでも教育改革熱大学入試に「共通試験」

2007年3月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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 ロシアでは旧ソ連崩壊後に教育部門への予算が逼迫、給与水準が下がった教員が賄賂を受け取るようになり、有名大学では裕福な家庭の子供の裏口入学がまかり通っていた。こうした悪習を一掃するため、全国共通大学入試を導入する教育改革法案が1月26日、議会を通過した。これにより09年までに「共通国家試験」がロシア全土の大学入試で導入される。 この結果、大学の門戸が平等に開かれる。共通国家試験を導入すれば、地方は地元で試験が受けられるし、志望校のある都市に向かうための交通費や滞在費などの負担も免れる。受験生にとっては朗報と映っているようだ。ただ、教育関係者の批判の声も強い。3部からなる試験の第1部が5者択一式であるため「受験生の思考力を問うものではなく、単なる事実や数字の丸暗記になる」という。名門モスクワ大学のヴィクトル・サドヴニチー学長も「共通試験では受験生 ………

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