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2007年2月号 連載 [「軍略」探照灯 第10回]

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 2003年3月20日のイラク戦争開戦の直後、日本政府が米国の攻撃を「理解し、支持する」との声明を出したことについて、安倍晋三総理は昨年10月6日の衆議院予算委員会で「イラクに対し(大量破壊兵器を)持っていないと証明する機会を与えたが答えなかった」と答弁した。もちろんこれは小泉前総理の答弁を踏襲したにすぎず、開戦当時は官房副長官だった安倍氏にさほど責任があるわけではないが、この答弁はほとんど虚偽であり、野党やメディアが聞き流しているのは不思議だ。 イラクは開戦の前年、02年11月に国連安全保障理事会決議1441を受諾して、大量破壊兵器の査察再開を認め、国際原子力機関(IAEA、核査察担当)と国連監視検証査察委員会(UNMOVIC、生物・化学兵器などを担当)の専門家計約230人がイラクに入り、翌年3月までにIAEAは147カ所で247回、UNMOVICは731回、計978回もの査察を行った。特 ………

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