村瀬長官こそ社保庁改革の「癌」

職員を犠牲にして保身に汲々とする「総司令官」。馬脚を現した民間抜擢人事。

2007年2月号 DEEP

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 不祥事続きだった社会保険庁は、いよいよ2年後の2009年度に廃止・解体が確実となった。 これによって現在の社会保険庁は3分割され、厚生労働省年金局に統合される部門、非公務員型の公法人に引き継がれる部門、民間委託される部門にそれぞれ分かれる。 その際、約1万7千人の同庁職員の半数近くは、解雇される予定だ。国民の不満のガス抜きとともに、2
010年までに5%の削減が義務づけられている国家公務員の定員数を、ここで少しでも稼いでおきたいとの思惑もあってのことだ。まさに、社会保険庁はボロ雑巾のように打ち捨てられるわけだ。 当然、同庁職員の士気は低下の一途をたどる。社会保険庁幹部職員が打ち明ける。「定年前に辞めていく職員は、これまでも毎年約300人程度いましたが、昨年度は例年に比べて7割近くも増えて約500人に達しています。しかも、深刻なのは退職者のなかに占める若手 ………

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