台頭する中国自動車「吉利」と「奇瑞」の素顔

「自主開発」を謳う中国の新興勢力のしたたかぶり。着実に力をつける陰で「からくり」も。

2007年2月号 BUSINESS

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 2006年の中国での自動車販売台数が前年比約20%増の約700万台となり、日本を追い越し世界2位に躍進した。日本が20年ぶりの低水準である573万台にとどまったのとは対照的だ。中国市場では、ホンダやトヨタ自動車、米ゼネラルモーターズ(GM)などの強豪がひしめき合う。その中で、販売トップ10に食い込んでいる中国独立系メーカーが2社ある。日本円で40万円そこそこの車を造り、中国にモータリゼーションを呼び起こした吉利汽車(浙江省)と奇瑞汽車(安徽省)だ。どちらも外資系自動車メーカーとは提携せずに自称「自主開発」の車で急速に販売を伸ばしている。  国有企業と違って独立系として政府からの優遇措置などを受けられないにもかかわらず、それなりの車を開発できる実力を蓄えてきたことなどから、専門家の中には「中国では、吉利汽車と奇瑞汽車が最短でグローバル企業に仲間入りするだろう ………

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