中国直轄市の党規律委中央が人事握り腐敗防止

2007年1月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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 上海市共産党委員会書記が社会保障基金流用疑惑で拘束された「陳良宇事件」を機に、中国共産党の中央規律委員会は今後、北京や上海、天津など直轄市の党規律委を直接の管理下に置いて人事を掌握することにしたようだ。地方幹部による腐敗事件が続発し、国民の不満が高まっているためで、直轄市を文字通り中央の「直轄下」に置くことによって、腐敗再発を防ぐのが狙い。香港の中国系紙「大公報」が消息筋の話として伝えた。 上海市党規律委へは来年以降、事実上トップに当たる書記職を党中央から派遣することが決まった。重慶市は06年5月から、党中央規律委員の商務部駐在規律検査組組長だった徐敬業氏が同市党規律委書記を務めており、党中央のコントロール下に入っている。 これにより、ややもすれば専横や汚職にはまりがちな地方党組織の「諸侯」(大名)化を防ごうという狙いがある。ただ、「陳 ………

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