子宮頸がんの予防ワクチン世界に後れる日本の製薬界

2007年1月号 DEEP [ディープ・インサイド]

  • はてなブックマークに追加

 子宮頸がんが性感染症であることを知らない人が意外に多い。ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で起こり、世界中で年々増加。日本でも性行動の低年齢化に伴い急増している。 感染症の予防にはワクチンが一番とされ、巨大製薬会社の手により、がん予防ワクチンの開発が進められている。今年6月には米国で、メルク社が開発したワクチン「ガーダシル」が承認された。対抗馬のグラクソ・スミスクライン社(英国)による「サーバリックス」も、欧州で審査中、米国にはこれから申請する。 日本ではサーバリックスの臨床試験が始まっているが、試験を経て厚生労働省へ申請するまでには数年かかる見込み。相変わらずスローな日本の新薬導入のプロセスは、いたずらに子宮頸がん患者を増やすだけだが、性感染症を予防するワクチンが売り出されると性の乱れに拍車がかかる、と懸念する医師も一部にいる。 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。