2006年12月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
深刻な少子高齢化と人口減少に直面し、アメリカに次ぐ世界第2の移民受け入れ国であるロシアが、一方で旧ソ連圏からの非ロシア系移民の急増で治安悪化などの影響が出始めたため、アメとムチの「選択的」な移民政策を実施しようとしている。 ロシア連邦移民局の推定では、合法移民が50万人、不法移民が500万から1400万人いるという。食品市場が彼らに占拠され、農家が近づけないなどの事態になってロシア人の反感を買い、都市部では外国人排斥運動が一部で発生、8月にはモスクワ東部のチェルキゾフ市場で移民労働者を標的にした爆破事件も起きた。10月25日、プーチン大統領はテレビの討論番組で不法移民の取り締まり強化を明言した。 同時に100万人規模の移民がロシアにいるグルジアとの緊張も反映して、カフカス(コーカサス)地方に07年までに5億ドルを投じてカスピ海から黒海にかけての国境警備を ………
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