傍流のニューエコノミー派が牛耳るが、「IT革命」は空疎な音頭。金融ジャブジャブで夢よ再び。
2006年12月号 COVER STORY [水脈ウォッチャー]
「熊坂侑三って誰だ?」 証券会社のストラテジストたちが調べ回っている。いかにもペンネームみたいで、堺屋太一やイザヤ・ベンダサンを思わせる謎の人物に聞こえる。注目を集めているのはほかでもない、中川秀直自民党幹事長が近著『上げ潮の時代――GDP1000兆円計画』(講談社)のなかで、気鋭のエコノミストとして全幅の信頼を置いているからだ。 氏は米国に拠点を置く、れっきとしたエコノミストだ。シンクタンク「ITエコノミー・アドバイザーズ・インク」の代表を務めている。1949年に生まれ、東京工業大学卒業後、ペンシルベニア大学でローレンス・クライン教授に師事し、博士号(PhD)を取得した。ウォートン経済予測研究所、国連経済社会局エコノミスト、ニッセイ基礎研究所主席研究員(ニューヨーク駐在)を経て、現在のシンクタンクを立ち上げた。IT(情報技術)革命による生産性の向上を重視 ………
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