特捜が斬り込む「原発汚職」

「福島」はまだ終わらない。貪欲な佐藤兄弟が、原発停止の好機にゴネ得を狙わないはずがない。

2006年12月号 DEEP [ザ・スクープ]

  • はてなブックマークに追加

 幕は下りた、と誰もが思った。 10月23日、権勢を誇った福島県の佐藤栄佐久前知事が、収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された瞬間には。福島18年王国の頂点に立っていた前知事が、白髪まじりのやつれた顔で拘置所に収容された光景は、どうやらこれで水谷建設疑惑もフィナーレかと思わせた。 ところが、終わりではなかった。検察関係者が明かす。「原発という宿痾(しゆくあ)を抱える電力会社は、その円滑な事業推進、地元対策のためには手段を選ばなかった。これまで摘発を免れてきたのは、尻尾を出さない巧みさと政治力の賜物。しかし今回、福島で怪しい工作の数々が明るみに出た。やらずにはいられないし、電力会社を特別扱いする時代でもない」 これは、政官財のお目付役を自任する東京地検特捜部が狙う“本丸”が、電力業界の盟主である東京電力だと明言したにひとしい。福島での癒着の疑惑は数々 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。