水谷捜査、但木検察に「政治配慮」の首カセ

福島で着々と外堀を埋めているが、肝心の「バッジ」追及も、新政権の組閣名簿次第か。

2006年10月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

 ひとまず東京地検特捜部は「福島」のヤマから登ることにしたらしい。政界、建設業界の「汚れ役」水谷建設事件の全容解明についてだが、一時はもう一つの「中部国際空港ルート」から登る、との観測もあった。 名古屋地検特捜部と名古屋国税局の協力を得て、同空港建設に必要な土砂運搬を担った山口組の最高実力者、若頭・高山清司に極めて近い企業の脱税事件を突破口にする目前だったという。しかし但木敬一・新検事総長率いる検察は、佐藤栄佐久・福島県知事の周辺から糸を手繰ることにしたようだ。 特捜部がもっとも関心を寄せているのが、知事の実弟、佐藤祐二である。その経営する零細衣料メーカー「郡山山東スーツ」に土地取引の名目で水谷建設が8億円も資金提供したほか、前田建設工業も4億円を融資したのはなぜなのか。「大手ゼネコンの担当者が実弟のもとに日参し、作らなくてもいいスーツを ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。