「皇室典範」両陣営が峻烈綱引き

「男子誕生」でも政府は女系容認。安倍新政権の追い風で伝統重視派も負けてはいない……。

2006年10月号 DEEP

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 秋篠宮妃紀子さまは6日午前、男子を出産された。皇太子殿下、秋篠宮殿下に次ぐ皇位継承権第3位の皇嗣のご誕生である。「皇太子の次の世代の皇位継承資格者がいない」という「皇統の危機」がひとまず解消されたことから、「危機」を打開するため、「男系男子」に限っている皇位継承制度を改め、女性・女系天皇を容認する皇室典範改正案の国会提出は当面、見送られた。 次期自民党総裁の安倍晋三官房長官は「(典範改正は)冷静に慎重にしっかりと落ち着いた議論を進めなければならない」と慎重姿勢を強調した。政界には「改正を急ぐべきではない」との意見が広がり、皇室典範改正は封印されたと伝えられるが、論議が沈静化することはない。 私的諮問機関の「皇室典範に関する有識者会議」(吉川弘之座長)を発足させ、改正論に火をつけた張本人の小泉首相は、男子皇孫誕生という新展開に、「改正を急 ………

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