自治体に食い込むジェーシードゥコー社

2006年10月号 連載 [LOCAL EYE]

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 フランスに「ジェーシードゥコー」という世界最大の屋外広告物専門会社がある。欧米を中心に45カ国で事業を展開、ヨーロッパの街なかでよく見かける洒落たバス停などストリートファニチャーの多くは同社が手がけている。そのジェーシードゥコーが数年前に日本市場に進出、着々と成果を上げている。横浜市を皮切りに名古屋市、神戸市などの各交通局と長期契約を結び、ヨーロッパと同様のデザイン性の高い広告パネル付きバス停上屋(うわや)を整備している。 同社のビジネス手法はユニークだ。自治体から道路上の広告掲出権を取得する代わりに、一流のデザイナーにより設計された質の高いバス停上屋を無償で整備するだけでなく維持管理も請け負う。バス事業者などの負担がゼロで済むのは、経費一切をスポンサー企業からの広告収入で賄うからだ。「屋外広告のPFI」といわれるのはこのためだ。 こうし ………

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