「福井」防御態勢を強化 「国会対策シフト」敷く日銀

2006年10月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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 日銀は村上ファンド出資問題で傷ついた福井俊彦総裁の任期(08年3月まで)を全うさせるため、防御態勢を強化した。政界・マスコミ工作の要となる政策委員会室審議役(国会・広報総括)の神津多可思氏(80年入行)を在任1年で金融機構局審議役(国際関係)に異動させ、後任に、国会対策のベテランとして知られる飯野裕二甲府支店長(81年入行)を起用した。 福井バッシングは沈静化したが、日銀は「安倍晋三新内閣発足後、村上ファンド問題が蒸し返される可能性がある」(幹部)と警戒感を隠さない。安倍氏は官房長官として量的緩和、ゼロ金利両政策の解除に最後まで慎重な対応を日銀に求めていた。このため、新内閣スタート後に株価急落や景気の踊り場入りが起これば、安倍氏は福井総裁に責任を押しつけてくるだろう。 日銀はシンパの与謝野馨金融・経済財政担当相が引き続き新内閣で要職を務めると ………

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