イオングループ――岡田父子の超「膨張経営」

ダイエーを手中に収めれば年商6兆円超。驚異のM&A戦略をリードしているのは、とうに引退したはずのカリスマ創業者、岡田卓也氏だ。

2006年10月号 BUSINESS [企業スキャン]

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 流通業界は今、大きな分水嶺に立っている。産業再生機構からダイエー再建を託された丸紅が、イオンか、米ウォルマートにダイエーを転売しようとしているからだ。行き先はイオンが最有力。ヤオハンジャパン(現マックスバリュ東海)、マイカルに続いてダイエーを呑み込めば連結売上高6兆円を超える巨大流通連合が誕生する。そればかりかイオンは三菱商事傘下のコンビニ業界第2位のローソンにも食指を動かしている。 かくも激烈なM&A戦略をリードしているのは、現経営陣ではない。1946年に前身の岡田屋呉服店の社長に就任して以来、55年間もCEOを続けてきたカリスマ創業者の岡田卓也名誉会長相談役(81)が原動力だ。表向きは2000年の節目に社名をジャスコからイオンに改め、長男の岡田元也社長(55)に後事を託し、現役を退いたことになっている。引き際で卓也相談役がぶち上げたのがイオン「2010年 ………

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