携帯の心臓部を知る「指南役」

2006年10月号 連載 [CHALLENGER]

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 8月22日、通信業界に衝撃が走った。携帯電話のボーダフォン(10月1日からソフトバンクモバイルに社名変更)が、米半導体大手のクアルコム上級副社長だった松本徹三氏(66)をスカウト、9月1日付で執行役副社長兼CSO(最高戦略責任者)に迎えると発表したからだ。「NTTドコモやKDDIがこの人事を大変な脅威と捉えているのは事実。クアルコムは携帯の心臓部を握っていますからね。携帯各社の戦略が筒抜けでは、と総務省内でも一部で問題視されている」(業界関係者)。クアルコムには国内事業者の役員から抗議書簡が届いたという。 松本氏はこれを「誹謗」と一蹴する。「クアルコムジャパン会長は1年以上前に辞めているし、守秘契約も交わしています。そんなことはこの世界の常識ではないですか」 クアルコムは第3世代携帯で主流のCDMA(符号分割多元接続)技術を最初に開発した企業で、KDDIが採用する ………

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