万民の上に位する者は

2006年9月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第5回]

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 政治を語るとき何度、西郷隆盛の言葉を引用したことだろう。「政治にとってもっとも大事なのは政策だ」という人がいる。否定するつもりもないが、私はそうは思っていない。政治指導者が国民からどの程度信頼されているかが一番大事なことだと考える。ずいぶん前から政治指導者について勉強してきた。その結果、誤解を恐れずにいえば、日本人の指導者論の中でもっとも優れており、かつ日本人の心に響くものは、西郷の言葉以外にない。 明治の初めに西郷が国の仕事に携わる人間の心構えを語った。それがいわゆる「南洲翁遺訓」である。この夏、軽井沢で開かれた自民党全国幹事長会議で、「ポスト小泉自民党に求められるもの」という題で話し、西郷の言葉を引用した。その中で遺訓の4番目の言葉を紹介した。「万民の上に位する者、己を慎み、品行を正しくし、驕奢を戒め、節倹を勉め、職事に勤労して人 ………

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