寝耳に水の英国利上げインフレの影は濃く

2006年9月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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 英国の中央銀行イングランド銀行が8月3日、政策金利(レポレート)を0.25%切り上げ4.75%としたことは市場を驚かせた。同日の欧州中央銀行(ECB)の利上げと歩調をあわせたとはいえ、昨年8月から1年間据え置きを続けてきたからだ。 イングランド銀行は日銀と違い2.0%のインフレ目標を設けている。消費者物価が3月に2.2%、6月に2.5%と跳ね上がっては座視できなかったのだろう。ほかにもインフレの兆候は見えていた。英国の個人借入額が、5月に1兆1990億ポンドと過去最高となり、そのうち不動産担保型融資は初めて1兆ポンドを突破した。英国の住宅市場は一時の勢いには欠けるものの、依然上昇基調を続けており、6月の住宅平均価格は年率5%の16万5千ポンドと、この10年間で3倍以上も値上がりしている。 しかし、過大な住宅ローンと「過剰消費」の支払いに追われて債務超過に陥る人も急増、1~3月 ………

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