デトロイト化する中国・広州

自動車生産のバブルが続く。将来は、トヨタ、日産、ホンダの「生命線」となるかもしれない。

2006年9月号 GLOBAL

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 連日、最高気温が35℉前後になる夏の広州市(中国広東省)で、トヨタ自動車の世界戦略車、新型カムリを見かけるようになった。中国名・凱美瑞。今年5月に始動したばかりの広州・南沙の合弁工場で生産されているモデルで、販売店の担当者が「予約を受けても引き渡しは年末年始になります」という人気ぶりだ。 排気量2リットルと2.4リットルで、価格は19万1800~26万9800元(約280万~380万円)。広州の平均年収の5倍以上するので安くはないが、人気はブランドの魅力の証明でもある。 トヨタ本社の稲葉良睍副社長は7月24日、広州国際モーターショーで「1カ月の短い期間に約2万4千台の予約をいただいた」と機嫌よさそうに紹介した。店頭では、前金として2万元(約28万円)を要求されるが、「いくらでも出すから、早く車を引き渡してくれないか」という客も少なくない。 トヨタは中国での現地生産で、ホ ………

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