日本航空――ハゲタカが舞う「窮状」

無謀な公募増資発表の当日、突如6%弱の株主に浮上したモルガン・スタンレー。背後に誰が隠れているのか……。

2006年9月号 BUSINESS [企業スキャン]

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 折れた翼――「ナショナル・フラッグ」日本航空は、自らの死に気づかないゾンビに見える。度重なる運航トラブル、それを嫌った顧客離れと燃油高騰による業績の悪化、そんな危機的状況を無視して派閥抗争を繰り返す経営陣、そして株主から猛反発された公募増資の失敗……。会社更生法または民事再生法の申請すらささやかれているのだ。 8月はじめ、ショッキングな情報が流れた。「りそな銀行が日本航空を要注意先から破綻懸念先にし、引当金を積み増した」「(社債を引き受けている)保守的財務の大手生命保険も破綻懸念先に落とした」。まさか、とは思うが、関係筋によれば、金融庁の指示だともいう。 一時国有化された後も最終処理が終わっていないりそな銀行に「×印」をつけられるとは笑いごとではない。あるメガバンク幹部も「有利子負債1兆9296億円の借金地獄に陥った日航は、かつてのダイエーとウ ………

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