北越製紙の争奪戦に公取委が「重大な関心」

2006年9月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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 王子製紙が仕掛けた敵対的TOB(株式公開買い付け)に日本製紙が対抗し、さらに三菱商事が第三者割当増資を引き受けるなど、北越製紙の「争奪戦」が華々しく報じられているが、さらに公正取引委員会もこの争いに割って入ろうとしている。 そもそも王子は北越の新潟工場の新設備欲しさにTOBを仕掛けたが、仮に統合が成立すれば高級紙の種類によっては、王子のシェアが5割近くになる。これでは、価格も王子の思うままになる、というわけで、この阻止に動いたのが日本製紙だ。しかし、その本音も、自社の設備更新を控えて北越の設備更新を遅らせてもらうことにあるという。 業界内での北越製紙の奪い合いの狙いは、ともに値崩れを防ぐための生産調整にあるのが見え見えだ。これでは公取委も動かずにはいられない。大王製紙は月内には王子と北越の統合に反対する上申書を提出するが、その前からとっくに ………

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