2006年8月号 DEEP [ディープ・インサイド]
国土交通省の中堅幹部が嘆く。「うちのトップの時代感覚はずれている。現役の事務次官が、来年の参院選挙出馬の挨拶回りをするなんて……」 国交省はいま、監督業界の不祥事続きに頭を抱えている。マンション建築の強度計算を偽装した姉歯事件。死亡事故を起こしたシンドラー社製の欠陥エレベーター問題。さらに防衛施設庁や地方自治体を舞台とした談合事件の続発。国交省の監督責任が問われる由々しき事態だ。 国交省は不祥事を起こした業界や企業に容赦のない処分を下すが、役所自らの責任については口を濁すばかりだ。それどころか、事務方の最高責任者である佐藤信秋事務次官(昭和47年入省、京大院工卒)は7月の退官前に、来夏の参院選に与党公認候補として出馬する考えを自民党に報告。6月下旬からゼネコンなどを挨拶回り、事実上の票の取りまとめを要請した模様。「業界をバックにした役人の政 ………
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