2006年8月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]
台湾の李登輝・前総統が、かつての同志である陳水扁総統とその民進党政権つぶしへ旗幟を鮮明にし始めた模様だ。きっかけは5月に明るみにでた呉淑珍夫人ら陳総統周辺の収賄疑惑。「でっち上げ」と見る向きも多いが、野党時代からクリーンで売ってきただけに陳政権の支持率は低迷、立法院では総統の職務権限を大幅に制限する法案も可決した。 李氏と陳総統は以前からすきま風がうわさされていた。陳総統は腹心の陳唐山・総統府秘書長を李氏のもとに派遣、疑惑報道への対応と指示を仰いだが、一顧だにされず秘書長は門前払いを食わされたという。さらに李氏と陳政権との「決別」を印象づけたのが、このとき陳秘書長に手渡された文章。台湾のメディアで公表されたが、その文章とは、中国で停刊処分を受けた「氷点週刊」への辛口の寄稿で著名な女流作家の龍應台氏のもので、陳総統を国家元首の資格に欠け ………
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