2006年8月号 連載 [メディアの急所]
時事通信社が経営不振にあえいでいる。バブル期の金融・証券向け情報サービス「MAIN」の成功体験に酔い痴れ、システム開発を怠った結果、米ブルームバーグに電子メディア市場を奪われた。国内シェアは一ケタ台に凋落し、2007年3月期は8年連続の営業赤字が必至。200億円強の売上高に対し、赤字幅はその15%近い約30億円に膨らむという。 さらに、時事が筆頭株主として歴代社長を送り込んできたCS(通信衛星)デジタル放送会社「日本メディアーク」の経営が行き詰まった。時事の出資金10億8千万円が焦げつくうえ、会社整理費用として5億円強を負担しなくてはならない。 さらに時事は、メディアークの増資を引き受けてもらった兄貴分の共同通信社に多大な損害を及ぼすため、増資当時の経営陣や村上政敏相談役(元社長)に退職慰労金の一部返上を求め、けじめを付けようとした。ところが、村上氏にあっ ………
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