銀座松坂屋「超高層化」に地元旦那衆が「NO」

起死回生の再開発計画が暗礁に乗り上げてしまった理由。

2006年8月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

 一難去ってまた一難。老舗百貨店の松坂屋が窮地に立たされている。昨年末、村上世彰氏率いる村上ファンドが突如筆頭株主に浮上、5月末には保有比率が9・9%に達していた。「次は松坂屋が標的」と見られていただけに、村上氏の逮捕で、一安心と言いたいところだが、さらなる難題が松坂屋に降りかかってきた。というのは、松坂屋が2010年の竣工をめざしていた銀座店の超高層化計画が、地元商店街の「高さ」制限の要請を受け入れた東京・中央区の方針転換によって、暗礁に乗り上げてしまったからだ。

銀座店は宝の持ち腐れ

 松坂屋といえば、創業394年を数える老舗中の老舗百貨店。年間売上高1470億円を誇る名古屋本店を旗艦に、上野店、静岡店など全国に9店舗を構える。その最大の経営課題は、「店舗の老朽化が進み、毎年十数億円の赤字を出す銀座店の再開発」(茶村俊一社長)。 松坂屋が銀座進出を果たしたのは関東大震 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。