「船頭」多すぎたサーバー型放送

規格化に手間どり、気がつけば安いHDDレコーダーに歯がたたず。

2006年8月号 BUSINESS

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 昨日までの夢の技術が、一夜明けたら色あせてみえる。そんな例はよくある。「通信と放送の融合」に対する放送業界の一つの解答である「サーバー型放送」も、規格化が遅れに遅れたあげく、時代遅れになりかけていると言えよう。 サーバー型放送とは、地上波デジタル放送と、ブロードバンド(広帯域)によるインターネット配信の二つの伝送ルートから送られてくる放送番組を、専用のハードディスク(HDD)レコーダー内蔵型テレビで視聴するという、新しい放送サービスのことだ。 HDDに番組を記憶・蓄積しておいて、放送終了後も「いつでもニュース映像が見られる」「生中継のダイジェストが楽しめる」「番組をチャプターごとに視聴できる」「教育番組のデジタル教材に使える」と、いかにも便利そうに聞こえる。 が、「待てよ」と声がかかるだろう。高性能化したVTR内蔵型テレビと大差ないではないか ………

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