中央銀行総裁の十字架

村上ファンド出資で傷ついた福井日銀総裁の外堀は埋まった。「ゼロ金利解除」のあとに何が待つ?

2006年8月号 COVER STORY [水脈ウォッチャー]

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 前日の北朝鮮のミサイル発射に国民の耳目がくぎ付けにされた7月6日。日銀本店で支店長会議が開かれ、景気の好調ぶりを再確認した。7月13、14日の金融政策決定会合での「ゼロ金利解除」の露払いの場――本来そんな会議のはずが、さっぱり高揚感が生まれない。「総裁は相当疲れているな……」 そう思いつつ、支店長たちは会議場をあとにした。言わず語らずだが、誰もが「外堀は埋まったのか」と感じていた。日銀悲願の「ゼロ金利解除」とともに、「職責を果たした」あとの福井俊彦総裁の進退も。 中央銀行総裁のクレディビリティー(信認)が、これほど揺らいだ時期を知らない。セントラルバンカーとして内外で評価の高い福井総裁だけに、インサイダー(内部者)取引で逮捕された村上世彰氏のファンドへの出資は衝撃だった。 市場を美人投票にたとえた経済学者J・M・ケインズが言うように、通貨を支える ………

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