東京も福岡も我田引水。血税による「岸体育館」再開発構想まで浮上。
2006年7月号 DEEP
10年先の夏季オリンピックの招致をめぐり、東京都と福岡市が角を突き合わせている。下馬評では東京都が国際的知名度や財政力から大きくリードしているが、背後に隠された動機はアマチュアスポーツの選手らが上京時、安く利用できる宿泊施設の建設にある。対する福岡市も博多湾人工島開発という失政の尻拭いだが、臨海部問題の後始末という点では東京都も似たり寄ったり。「今さら五輪の時代か」という国民各界のシラケムードの中で、動機の不純さでは東京都が福岡市より悪質だ。
東京都渋谷区神南1丁目。JR山手線が原宿駅を過ぎて渋谷駅へ南下する右手に「岸体育館」と書かれた白亜のビルが見える。わが国アマチュアスポーツの総本山、岸記念体育会館だ。柔道家・嘉納治五郎氏の後を継いで大日本体育協会(現日本体育協会=体協)の二代目会長やIOC(国際オリンピック委員会)委員を務めた岸清一 ………
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